更年期とは、閉経(平均49.5歳)の前後5年間をいいます。さらに、この時期に現れる多種多様な症状の中で、器質的変化に起因しない症状を更年期症状と呼び、これらの症状の中で日常生活に支障をきたす病態を更年期障害といいます。
多くの女性が経験する更年期症状は、
①血管運動神経症状:ほてる、のぼせる、汗をかく、手足が冷える
②身体症状:動悸がする、めまいがする、肩がこる、関節が痛い
③精神症状:眠れない、イライラする、不安を感じる、憂うつになる
④泌尿生殖器症状:尿が近い、尿が漏れる、おりものがある、性交時に痛みがある などがあります。
このように、こころと身体が変化する更年期は、「ゆらぎ期」ともいわれています。更年期は、女性なら誰しもが通る道。その症状は、人によりさまざまです。通らなければいけない道なら、楽しく穏やかに過ごせるよう漢方で、“幸”年期に変えていきませんか。
1.漢方での更年期の原因とは?
中国の古典『黄帝内経』に、女性の身体は7の倍数のときに節目をむかえ、変わっていくと記載されています。この変化は、『腎』の充実度によるものです。『腎』とは、五臓の『腎』のことで、生殖や成長・発育・ホルモン分泌・免疫系・泌尿器系などの機能をもち、生命エレルギーの源である『精』を蓄える臓器と考えられています。
上図より、腎の充実度は、28歳でピークを迎えます。35歳から腎が徐々に衰え始め、妊娠力の低下、肌荒れ、肌の疲れが気になり始めます。42歳には腎の衰えが顕著になり、女性ホルモンの分泌が減少し、“プレ更年期”となります。生理は経血量や周期が不安定になり、白髪がでてくる、シミやシワが目立つ、体力の衰えが気になり始めます。49歳には、閉経を迎え女性ホルモンの分泌が激減し、更年期障害の症状(のぼせ・ほてり・多汗など)が現れます。閉経以降は、ゆるやかに老化していき、生活習慣病(高血圧・脂質異常症など)・骨粗鬆症・動脈硬化・排尿トラブルなどがおこりやすくなります。このように、漢方では『腎』の衰えが更年期障害の原因と考えています。
2.漢方で更年期を、楽しく穏やかに過ごしましょう!
①『腎』を補う
腎の力は、加齢だけでなく、生理不順、妊娠、出産などにより弱まってしまいます。
□ホットフラッシュ、ほてりがある
□物忘れをする
□骨密度が低い、歯が弱い
□関節にこわばりや痛みがある
□耳鳴り、難聴がある
□頻尿、夜間尿、尿もれ
□ドライアイ
このような症状がひとつでもあったら、積極的に腎を補っていきましょう。
<腎の働きをよくする食材>
温性のもの-くるみ、にら、羊肉、えび など
涼性のもの-黒ごま、黒豆、貝類 など
更年期障害の症状は、人によって多様で程度も個人差が大きいのが特徴です。腎を補うことを中心に、ご自分のタイプに適した漢方薬や養生法などで、更年期を楽しく穏やかに過ごしましょう。
②35歳を過ぎたら、更年期のしたくを始めましょう!
楽しく穏やかな更年期を迎えるために、35歳過ぎたら準備をしていくことが大事です。女性は、毎月の生理・妊娠や出産・授乳などたくさんの『血』を使っています。そのため、女性の一生を通じて密接な関わりがある『血』を養うことが大切です。栄養豊富な血がたっぷりとあってスム―ズに体内を流れ、生理周期を正常に保つようにしていきましょう。もし、生理不順、生理痛がひどいなどの症状があれば、漢方薬や養生法などで改善してください。
3.男性にも、更年期があります。ご存じでしたか?
などの症状が現れやすいです。
上図のように、男性は8の倍数で身体の節目を迎えます。女性と同様、男性の『腎』の充実度を表し、40代を迎える頃から衰え始めます。48歳でプレ更年期を迎え、56歳から更年期へそして老化も本格化してきます。老化曲線がゆるやかな女性に比べて、男性の場合は40歳から急激に下降線をたどるのが特徴です。
●『腎』を補う
漢方では、性機能の低下、排尿関連の症状、さらに疲れやすい・腰痛・脱毛・健忘などの症状は、『腎』の衰えと考えています。更年期障害の症状を軽くするために、『腎』を補っていきましょう。男性の場合、女性のように生理周期の変化や閉経といったサインがないため、ご本人も自覚しにくいと思います。また働き盛りの40~50代は、社会的にも家庭的にもストレスを抱えやすい時期でもあります。そのため、『腎』を補うだけでなく、精神を安定させ、自律神経のバランスや調節をスム―ズに行えるようにしていくことも大切です。
かぎや薬局
住所:静岡県富士宮市宮町8-23
TEL : 0544-26-2363
営業時間:平日9:00~18:00
祝日10:00~18:00
定休日:水曜日・日曜日
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から